長崎寺町LOVERS

長崎寺町LOVERS

高浪高彰さん

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長崎雑貨のお店を経営、執筆活動なども行う。寺町は歴史の息吹を感じられる場所。キリシタン、僧侶、奉行、それぞれがどんな思いでここを歩いたのだろう…なんて考えながら歩くのが好き。

お寺の石垣と大きな木々を見上げながら、長崎の歴史と、
その時代を生きた人々のドラマに思いを馳せる散歩道。
あの人は、この人は、どんな気持ちでここを歩いたのだろうと、
高浪さんのイメージは今日もあふれ続ける。

長崎寺町LOVERS

歴史の息吹を感じながら、妄想散歩(笑)

長崎のまち歩きを始めたのは、30代のころ。当時はまだ「長崎さるく」もなくて、実家で見つけた『長崎史情散歩』(下瀬隆治著)を片手に、あちこち回りました。長崎で育ったはずなのに知らないこと、気付かなかったことばかりで、すっかりハマったんです。なかでも、長崎の歴史の息吹を感じさせてくれる寺町に魅かれたのが【寺町LOVERS】の始まりです。
これだけ多くのお寺が、1600年代のわずか40年ほどのあいだに造られているのですが、これは1587年の豊臣秀吉の「伴天連追放令」から江戸幕府による禁教、弾圧の流れの中で、「キリシタン一掃」「仏教の復興」が計られたからなんですね。半数近くのお寺の創建に長崎奉行が関わっていました。ただお寺が建つんじゃないですよ。開港以来キリシタンの町だった長崎に、これだけのお寺ができたということは、当然、いろんな事情やドラマがあったと思うんです。
まわりの風景は変わっても、お寺やお墓ってわりと昔のままだから、歴史の息吹というのかな、それがとっても感じられる場所ですよね。だから、キリシタン、僧侶、奉行、それぞれがどんな思いでこの場所を歩いたのだろう……なんて考え出したら最後、妄想が止まりません(笑)。

マジカルでミステリーなツアーを

私のお気に入りは、ヘイフリ坂(幣振り坂)をスタートして、お滝さん・お稲さんのお墓から、ピエール・ロチが魅せられた「丘」、松平図書頭墓所、大音寺の歴代住職の墓、大亀の塔までのディープな散策。大好きなアイスがお伴です。

ピエール・ロチも魅せられた幻想的な光景

長崎は「WEST MEETS EAST」(西洋と東洋の融合)のまち。明治に訪れたフランスの文豪ピエール・ロチは寺町の裏手を「最も感動的な、最も神秘的な、最も魅惑的な丘」と表現しました。きっとこの辺だったんじゃないかな。森と階段状の墓地に「幻想的な美しさ」さえ感じます。

寺町の裏の坂道

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